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弁護士による債務整理@柏

「自己破産」に関するQ&A

家賃を滞納しているのですが、自己破産の手続き中に支払いをしてもいいですか?

  • 文責:弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2022年4月15日

1 破産開始前と後での債務の扱い

前提として、破産開始前において、特定の債権者のみに対して債務の返済を行うことは、免責不許可事由に該当します(いわゆる偏頗弁済と呼ばれます)。

そのため、破産開始前に滞納家賃を支払ってしまうと、免責が認められなくなる可能性があるほか、破産管財人が就いてしまい、回収がなされるという可能性もあります。

一方で、破産手続き開始後においては、自由財産(破産申立人の意思で使うことができる財産)の中から、債務の弁済をすることはできます。

破産手続き開始後に得た給与などで弁済するのが典型です。

また、免責がなされた後は、本来的には破産手続き開始前に存在した債務は消滅しますが、返済すること自体は問題ありません。

2 自己破産手続き中の滞納家賃の支払い

自己破産手続き中に滞納している家賃を支払ってよいかどうかを悩んでいるということは、破産手続き開始前には弁済をしておらず、かつ、滞納を理由に解除されているわけでもないという状況かと思います。

前述の通り、破産手続きが開始した後であれば、債務を弁済することはできます。

特に、家賃滞納によって法定解除を迫られているような場合は、支払う必要性に追われていることもあります。

また、破産開始まで滞納分を支払うことができないことから、破産手続き開始後に家賃を支払うことを約束することで、強制的に解除されて退去を求められずに済んでいたというケースもあります。

このような場合は、破産手続き開始後、できるだけ早く支払うことで、住居を失わずに済みます。

もっとも、気を付けなければならないことは、あくまでも自由財産の範囲で支払いをするという点です。

一定額を超える預貯金や、有価証券などがある場合、これらは債権者への配当に充てられるため、申立人が滞納家賃の支払いに使うことはできません。

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